(イ)課税の対象
消費税法では消費税が課税される対象を
・国内において行うもの
・事業として行うもの
・代金を得て行うもの
・資産の販売や貸付け、役務が提供されるもの
の全てを満たす取引に限定しています。
海外取引では、その取引が「国内において行うもの」かどうかが、課税の対象を判定する第1条件となります。
(ロ)国内取引の判定
資産の購入や賃借については、取引時にその資産があった場所により国内取引の判定を行います。役務については、その役務が行われた場所により国内取引の判定を行います。この事から海外出張や海外慰安旅行時に外国で行われる飲食、宿泊、交通費等の取引は、不課税取引となります。海外出張に伴う日当も外国での諸経費に充てる事が目的とされていることから、不課税取引となります。
また、国内から現地までの航空運賃にかかる国内取引の判定は、出発地又は到着地により行う為、国内取引となりますが、別途免税規定があり免税取引となります。
なお、外国で購入した物でも、一定の事業用の品物や購入金額が20万円を超える品物を日本国内に持ち帰る場合には、税関にて関税や消費税等を統合した簡易税率等による課税があります。
(イ)原則
外国で商品や役務を購入した場合の円換算額は、取引日における電信売買相場の仲値(TTM)となります。ただし、継続適用を条件に取引日における電子売相場(TTS)による事もできます。
これらの相場は、その企業の主要取引金融機関の相場を原則としますが、新聞等で入手する等、同一の方法による他の合理的な相場を継続適用する事も認められています。
- 電信売買相場の仲根(TTM)とは電信売相場と電信買相場の仲根を言います。
- 電信売相場(TTS)とは、外国為替公認銀行から外貨を購入する場合の直物電信売相場(銀行が売るレート)をいいます。TTMが1$=90円の場合、TTSは1$=91円となります。
- 電信買相場(TTB)とは、外国為替公認銀行に対し外貨を販売する場合の直物電信買相場(銀行が買うレート)をいいます。TTMが1$=90円の場合、TTBは1$=89円となります。
(ロ)両替した外国通貨で支払った場合
両替時のレートにより円換算を行う事ができます。継続適用を条件に一定の日のレートを適用する事が可能ですので、両替時のレートを一定の日とする事ができます。
ただし、両替した外国通貨が決算期末に手元に残っている場合には、決算日における外国為替電信売買相場の仲値(TTM)による円換算が必要となります。
(ハ)クレジットカードで支払った場合
クレジット会社が適用するレートを利用します。カード決済の場合は、いわゆる「外貨建て円払い」であり、外貨建取引には該当しませんが、(イ)に準じて換算額を見積もることとされています。この場合、クレジット会社が使用するレートを適用する事が合理的であると考えられます。
(イ)海外出張や海外研修旅行の場合
海外出張や海外研修旅行の費用は、企業の業務上直接必要な場合には、その費用は旅費交通費や研修費等となります。しかし直接必要でない場合には、その費用が出張や旅行参加者の給与となります。
また、その費用に企業の業務上直接必要な部分と直接必要でない部分がある場合には、直接必要でない部分の費用は、参加者の給与となります。
(ロ)海外慰安旅行の場合
海外慰安旅行の費用は、従業員に供与する経済的利益の額が少額であると認められ、次のいずれの要件も満たすものである場合は、その費用は福利厚生費等となり、参加者の給与にはなりません。
- 外国での滞在日数が4泊5日以内であること
- 旅行の参加人数が全体の人数の半分以上(工場や支店毎に行う旅行は、それぞれの職場ごとの人数の半分以上)であること。





